むくデンタルクリニック (むく歯科医院)

       
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Clinic blog

2024.04.09

成人矯正は何歳から何歳まで?年齢によって治療期間は異なるのかも解説

歯列矯正する成人

成人矯正とは、乳歯から永久歯へとすべての歯が生え変わり、歯並びに影響する顎の成長も完了してから行う矯正治療のことを指します。生え変わりがまだ終わっておらず、成長段階にあるお子さまの矯正治療は小児矯正にあたります。

小児矯正の場合、永久歯が生え始めた時から生え変わりが終わるまでなので、6~12歳頃に行います。小児矯正を受けずに成人矯正だけ受ける場合、何歳から受ければよいでしょうか。また、成人矯正は何歳まで受けることが可能なのでしょうか。

今回は、成人矯正は何歳から行えるのか解説します。

成人矯正は何歳から何歳まで?

成人矯正は何歳から何歳までなのかのイメージ

成人矯正は永久歯に生え変わって顎の成長が完了してから始めるので、最も早いタイミングで13~14歳、中学2年生~3年生頃に始められます。女性よりも男性の成長のピークは遅いので、男性の場合それよりの2年ほど後になるでしょう。

ただし、その時期の矯正治療でも、小児矯正の一期治療を既に受けている場合は成人矯正といいません。生え変わりが終わった後にまた改めて矯正治療を開始するケースでは、小児矯正の二期治療と呼ばれます。

内容的は成人矯正と変わりませんが、一期治療を経ていない成人矯正よりも、早めに歯並びが整いやすいです。顎の成長をコントロールしてスペースを確保できていることが多いので、抜歯のリスクも低くなります。

成人矯正を受けられる年齢には上限があるのか気になる方もいるでしょう。成人矯正を受けている方は10~20代が多いです。歯や歯茎や顎の状態に問題がなければ、年配の方でも矯正治療は受けられます。明確な年齢制限はありません。

年齢によって治療期間は異なる?

年齢によって治療期間は異なるのか疑問のイメージ

成人矯正に年齢制限はないと記載しましたが、例えば80代の方が10代の方と同じ期間で同じ治療を行えるかというとそうではありません。年齢を重ねると、その分歯や歯茎の状態に問題がある可能性が高くなります。新陳代謝機能も低下するでしょう。

そのため、治療の難易度は高くなり治療期間も長くかかってしまうことが多いです。

成人矯正の一般的な治療期間は2~3年程度です。年齢が高くなっている場合は、それ以上の治療期間が必要になるでしょう。

歯並びや噛み合わせの悩みがある場合は、できる限り早いタイミングで歯科医院を受診して相談するべきといえます。

成人矯正のメリット

成人矯正のメリットイメージ

矯正治療は、可能であれば若い時に始めたほうがよいといえます。

しかし、年齢を重ねたからといって、歯並びに問題がある状態をそのまま放置するよりは矯正治療を受けて歯並びを整えたほうがいいでしょう。成人矯正のメリットは、以下のとおりです。

口元が若返る

年齢を重ねると、歯茎が下がって歯が露出する方が増えます。また、若い頃とは異なり、口元の筋肉がたるむこともあるのでより老けた印象を与えるようになるかもしれません。

歯並びの悪さが目立つこともあるでしょう。歯並びを整えると、見た目を美しく保つことができるかもしれません。

また、歯並びが整うとしっかりと噛みやすくなります。左右バランスよく頬の筋肉が使えるようになるので、ほうれい線やたるみ解消につながることもあるでしょう。

左右の顔のバランスも整うので、顔立ちもよく見えることもあります。

消化が良くなる

若い方よりも年齢の高い方は唾液の分泌量が減るため、舌が動かしにくくなり食べ物をうまく飲み込めないことがあります。歯並びが悪いと噛み合わせもずれるので、十分に咀嚼できないでしょう。

しっかり噛んで食事を楽しみ、胃への負担を軽減するために、成人矯正を行う方もいます。

滑舌が良くなる

歯並びが悪いと、舌が動かしにくかったり息が漏れてしまったりするため、滑舌が悪くなることがあります。

家族や友だち、職場の方々とコミュニケーションを楽しむには会話は欠かせません。滑舌が悪いと話す際に抵抗を感じやすくなるので、矯正治療によって改善したほうがいいかもしれません。

虫歯や歯周病を予防できる

歯に関わる治療で最も大切なことは、できる限り患者さま自身の歯を健康的な状態で維持することです。そのためには毎日のセルフケアを丁寧に行う必要がありますが、歯並びが悪いと歯ブラシが届きにくい箇所が増えて磨き残しが増加するでしょう。

矯正治療によって歯並びが整えば、日ごろの歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病の予防につながります。

身体の不調が緩和される可能性がある

歯並びが悪いと左右の筋肉のバランスが悪くなるので、身体にも負担をかけるでしょう。肩こりや頭痛に繋がったり、自律神経に悪影響を及ぼしていることもあるでしょう。

その場合、矯正治療によって筋肉のバランスが整えば頭痛などの症状が軽くなることがあります。

成人矯正のデメリット

成人矯正のデメリットイメージ

さまざまなメリットのある成人矯正ですが、以下のようなデメリットもあります。メリットとデメリットの両方を踏まえて治療を選択しましょう。

自由診療であるため高額である

矯正治療は、特別なケースを除いて基本的に医療保険の適用外の治療です。すべての費用が自己負担になるので、治療費は高額になります。

治療費用は矯正方法や治療範囲によって異なります。歯並び全体を治療する全体矯正の場合は、70万〜200万円ほどです。歯並びの一部分を整える部分矯正の場合は、全体矯正の半額程度でしょう。

治療期間が長い

歯並び全体を治療する全体矯正の場合、治療期間は2~3年が一般的です。さらに、その後に治療と同じ期間の保定期間があります。通院の頻度は1~2ヶ月に1回程度と頻繁ではありません。

しかし、これだけ長い期間定期的に通院をするのは大変でしょう。忙しい方の場合、特に大きな負担に感じるでしょう。

通院を怠ると、治療の進歩をチェックして細かい調整を行えません。さらに治療期間が長くなるリスクがあるため注意してください。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

矯正治療中は、矯正装置を歯に装着します。何も装着していない時よりも歯磨きがしにくくなったり手間がかかったりするため、虫歯や歯周病のリスクが高まるでしょう。

特に、固定式のワイヤー矯正の場合は、矯正装置の周囲に食べかすが付着しやすく取り除くのが大変です。汚れが残り続けると虫歯や歯周病につながるでしょう。

矯正治療中に虫歯や歯周病になった場合は、一度矯正治療を中断して虫歯や歯周病の治療を行うこともあります。虫歯・歯周病の治療中は矯正治療が進まないので、治療期間が長くなるでしょう。

矯正装置が目立つ

特に、歯の表面に固定するワイヤー矯正の場合は、口を開けた際に目立ちます。どうしても気になる方は、歯の裏側に装着する裏側矯正や、透明や白いワイヤーとブラケットを選択しましょう。

マウスピース矯正であれば、透明のマウスピースを使用するので、装着していても気づかれることはほとんどありません。

痛みや違和感がある

矯正治療は、矯正装置によって歯に力を加えて歯を動かす治療です。矯正装置を装着したばかりで馴染んでいない時は、痛みや違和感を覚えるかもしれません。矯正装置が舌や頬に触れたことで口内炎になるケースもあるでしょう。

痛みや違和感は、ワイヤー矯正よりマウスピース矯正のほうが少ないと言われています。痛みや違和感が心配な場合は、マウスピース矯正を選ぶとよいかもしれません。

まとめ

歯列矯正をする女性

成人矯正は、親知らず以外の永久歯がすべて生えそろい、顎の成長が終わってから行います。高齢の方であっても、歯や歯茎、顎の骨の状態に問題がなければ治療を受けることが可能です。

治療が終われば虫歯や歯周病のリスクを軽減できる、滑舌がよくなるなど、成人矯正には多くのメリットがあります。歯並びが気になる方は、一度検討してはいかがでしょうか。