「インビザラインのマウスピースの正しい洗い方は?」「注意点もあわせて教えてほしい」といったお悩みはありませんか。インビザライン矯正を成功させるには、マウスピースの正しいお手入れが非常に重要です。
今回は、インビザラインのマウスピースの正しい洗い方や、洗わずに使い続けるリスクなどを解説していきます。洗う頻度や注意点についても解説しているので、マウスピースの洗い方でお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
インビザラインのマウスピースを洗わずに使い続けるリスク
そもそも「インビザラインのマウスピースって本当に洗わないとダメなの?」と疑問に思っている方もいらっしゃるでしょう。仕事や家事育児で疲れている中でお手入れをするのは、面倒に感じるかもしれません。
しかし、マウスピースを洗わずに使い続けると以下のようなリスクがあります。
- 口臭の原因になる
- マウスピースが変色する
- 虫歯や歯周病になる
- インビザラインの治療効果が薄れる
これらのリスクを避けるために、マウスピースの洗浄が必要となるのです。それぞれのリスクについて、詳しく説明します。
口臭の原因になる
マウスピースを洗わずに使い続けると、口臭が発生する恐れがあります。なぜなら、マウスピースに汚れが溜まって細菌が繁殖していくからです。
食事中はマウスピースを外しているからそれほど汚れないと思うかもしれませんが、目に見えなくても菌は繁殖しています。ニオイの原因は細菌なので、マウスピースを洗わないで使い続けると口臭の原因となるのです。
マウスピースが変色する
マウスピースを洗わずに使い続けていると変色することがあります。食べ物や飲み物の色がマウスピースに移るからです。
インビザライン矯正のメリットのひとつとして、マウスピースが無色透明で目立ちにくいという点があります。マウスピースが変色すると、見た目の美しさが損なわれるでしょう。
特に、カレーやコーヒーなどをよく摂取する方はマウスピースが黄ばみやすいでしょう。喫煙している方も、マウスピースが変色しやすいです。
虫歯や歯周病になる
マウスピースを洗わずに使っていると、虫歯や歯周病になるリスクが上がります。マウスピースに付着した食べカスがそのまま残り続け、虫歯菌が増殖するためです。
インビザラインのマウスピースは、歯を動かすためしっかり密着するように作られています。マウスピースを洗っておらず虫歯菌が付着していると、1日20時間以上も歯と虫歯菌が密着することになります。虫歯になるリスクが非常に高くなるでしょう。
インビザラインの治療効果が薄れる
マウスピースを洗わずに使っていると、インビザラインの治療効果にも影響を与えます。なぜなら、マウスピースが劣化して矯正効果が低下するからです。
マウスピースを洗わなければ、汚れや細菌が繁殖します。それらの影響によってマウスピースの材質が変化したり、破損・変形したりするのです。
マウスピースが劣化すると、歯を動かすための適切な力がかけられなくなります。治療が予定よりも遅れたり、歯が予想外の動き方をしたりする可能性があります。
インビザラインのマウスピースの正しい洗い方とは?
ここからは、インビザラインのマウスピースの正しい洗い方について解説します。
- マスピースを外す
- 汚れを落とす
- 専用の洗剤で洗浄する
- すすぐ
- 乾燥ささせる
手順ごとに解説していきます。
1.マウスピースを外す
マウスピースをつけている場合は、正しい方法で外しましょう。
インビザラインのマウスピースは非常に繊細なので、正しい方法で外さなければ変形・破損の恐れがあります。十分に注意して取り扱いましょう。
マウスピースを外すときは、まず片方の奥歯の内側に指をかけてマウスピースを浮かせます。次に前歯の内側から指を入れて慎重に外していけば、全体的に外れてきます。
マウスピースはしっかり歯に密着しているため外しにくいかもしれませんが、力を入れすぎないように注意しましょう。指で外すのが難しければ、専用のリムーバーを使用すると良いでしょう。
2.汚れを落とす
マウスピースを外せたら汚れを洗い流します。水かぬるま湯を流しながら、手でこすり洗いしましょう。こすり洗いだけで取れない汚れがある場合は、柔らかめの歯ブラシで丁寧に擦ります。
食べカスや唾液などの付着がなくなれば問題ないので、強く擦る必要はありません。
3.専用の洗剤で洗浄する
必要に応じて、専用の洗剤を使用しましょう。水やぬるま湯でのこすり洗いに加えて洗剤を使用すれば、マウスピースの黄ばみを防止したり漂白効果を得られます。
つけ置きタイプや泡タイプなどいくつか種類がありますが、洗剤によって使用方法や効果が違うので説明書きをよく読んで使用しましょう。
4.すすぐ
洗浄が終わったら、使用した洗剤をすすぎます。汚れや洗剤が残らないように、しっかりすすぎましょう。
最初にこすり洗いをしたときのように、水やぬるま湯で流します。
5.乾燥させる
すすぎ終わったら、マウスピースを乾燥させてから専用の保存ケースに収納しましょう。湿ったまま収納するとカビが発生する可能性があります。
ティッシュやキッチンペーパーで軽く水を拭き取り、通気性のいいところに置いておきます。すぐにケースにしまう場合は、蓋を開けたままにしておきましょう。
外出先で乾かす時間を取るのが難しい場合は、十分に水分を拭き取ってからケースにしまってください。
インビザラインのマウスピースを洗うときの注意点
次に、インビザラインのマウスピースを洗うときの注意点についてお話しします。マウスピースを洗うときに注意すべきポイントは、以下のとおりです。
- 熱いお湯で洗わない
- 強い力でこすらない
- 研磨剤を含む歯磨き粉を使わない
- 柔らかいブラシを使う
- 洗浄剤の成分を確認する
それぞれ詳しく説明していきます。
熱いお湯で洗わない
マウスピースを洗うときは、熱いお湯を使わないようにしましょう。お湯の温度でマウスピースが変形する恐れがあるからです。
マウスピースが変形したら歯に適切に力がかからないため、十分な矯正効果が得られなかったり、予定とは違う歯の動きになったりするリスクがあります。マウスピースを作り直さなければいけない可能性もあるため注意が必要です。
強い力でこすらない
マウスピースを洗うときは、強い力でこすらないようにご注意ください。インビザラインのマウスピースは柔らかいシリコン素材でできているため、強い力が加わると変形する恐れがあります。
特に、こすり洗いをするときは力が入りやすいので注意が必要です。優しく洗うように意識しましょう。
研磨剤を含む歯磨き粉を使わない
研磨剤を含む歯磨き粉を使ってマウピースを洗うのは避けましょう。マウスピースが傷ついて劣化しやすくなります。
柔らかいブラシを使う
歯ブラシの毛にはいろいろな硬さがありますが、マウスピース洗浄用の歯ブラシには柔らかいものを選びましょう。毛が硬い歯ブラシはマウスピースを傷つける恐れがあるからです。
マウスピースの寿命が縮んだり、期待していた矯正効果を発揮できなかったりする可能性があります。マウスピースをこすり洗いするときは、柔らかい歯ブラシで丁寧にこすりましょう。
洗浄剤の成分を確認する
洗浄剤を使ってマウスピースを洗うときは、成分表示を確認しましょう。洗浄剤のなかには、アルコールなどのアレルギー成分が含まれていることがあります。
アレルギー成分が含まれているのを知らずに洗浄剤を使うと、歯茎に痛みや赤みが生じる恐れがあるため注意が必要です。
インビザラインのマウスピースはどれくらいの頻度で洗う?
インビザラインのマウスピースは、食事をするたびに洗いましょう。朝昼夜の食後だけでなく、おやつなどの間食をした時も洗うのが望ましいです。
外出していて洗うのが難しいなどの事情がある場合は、少なくとも1日1回以上は洗浄しましょう。
可能であれば、就寝前にも洗浄をおこなうことが理想です。寝ている間は口の中で菌が繁殖しやすいため、寝る前にできるだけ綺麗にしておくと清潔に保てます。
まとめ
今回は、インビザラインのマウスピースの正しい洗い方や頻度、洗わずに使い続けた場合のリスクなどを解説してきました。
マウスピースを洗わずに使っていると、虫歯や歯周病のリスクが高まるだけでなく、十分な矯正効果が得られず治療に影響を及ぼす場合があります。インビザラインの矯正効果を発揮させ、スムーズに治療を進めるにはマウスピースの適切な洗浄が欠かせないのです。
ご紹介した注意点に気をつけながら、正しい洗い方でマウスピースを清潔に保ってください。