むくデンタルクリニック (むく歯科医院)

       
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Clinic blog

2024.01.16

大人の歯列矯正の治療期間はどれくらい?時間がかかる理由も解説!

治療期間イメージ

歯列矯正を検討している方は、治療期間が気になるのではないでしょうか。大人の矯正治療は、代謝のよい小中学生の矯正治療と比較すると治療期間が長くなる傾向にあります。

今回は、大人が矯正治療をする場合の治療期間について詳しく解説します。治療期間を延ばさないためのポイントもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

大人の歯列矯正の治療期間はどれくらい?

大人の歯列矯正の治療期間イメージ

歯列矯正の治療期間は、お口の状態によって異なります。はっきりと決まった期間はないので、ご紹介するのはあくまで目安です。

治療方法ごとに解説します。

ワイヤー矯正

非抜歯で矯正を進める場合は、1年半〜2年程度が治療期間の目安です。抜歯を伴う矯正治療の場合は、2年〜2年半程度でしょう。

ワイヤー矯正には、矯正装置を歯の表側につける表側矯正と、歯の裏側につける裏側矯正があります。治療期間の差はそれほどないといわれています。

歯の一部分だけを矯正する部分矯正の場合、1年程度かかるでしょう。

マウスピース矯正

ワイヤー矯正のほうが1回の調整で歯を大きく動かせる傾向にあるため、同じ症例を治療する場合はマウスピース矯正のほうが治療期間が長くなることが多いです。

治療期間の目安は2〜3年程度で、歯の移動が少ないケースでも1年半程度はかかります。抜歯を伴うケースでは、3年以上かかることもあるでしょう。

ワイヤー矯正と同様に、部分矯正の場合は1年程度です。

矯正治療後の保定期間はどれくらい?

矯正治療後の保定期間に疑問がある女性

歯並びが整ったあとは、歯の位置を固定するための保定期間を設けなければなりません。

リテーナーという保定装置を装着して、歯が動かないように固定します。保定期間を設けなければ、整えた歯並びがもとに戻る後戻りが起こります。

保定期間は、矯正治療にかかった期間と同程度とする歯科医院が多いです。歯の移動に2年かかった場合、保定期間も2年程度設けます。

ワイヤー矯正でもインビザライン矯正でも同様です。

歯列矯正に時間がかかる理由

歯列矯正をする人

矯正治療では、歯に圧力をかけて顎の骨を溶かす行程と造る行程を繰り返しながら歯を移動させます。急激に圧力をかけると歯や顎の骨に大きなダメージを与えるので、少しずつ行う必要があるのです。無理に圧力をかけると、歯茎や歯の神経、歯の根などが損傷する可能性があるでしょう。

大人に比べてこどものほうが代謝がよいため、歯が動きやすく治療期間が短くなる傾向にあります。こどもの顎の骨の成長を利用して治療を進める場合は、成長速度に個人差があるため治療期間にも差が出やすいです。

また、歯の動きやすさには個人差があります。例えば、顎の骨が硬い場合は歯の移動が進みづらいです。

治療期間が長くかかるケース

抜歯した歯

以下のケースでは、治療期間が長くかかることが多いです。ご自身で注意できる点は気をつけることで、治療期間が長引くのを予防できるでしょう。

抜歯を伴う

非抜歯で進める矯正と比べると、抜歯が伴う症例は治療期間が長くなる傾向にあります。歯の移動距離が伸びるためです。

舌の癖がある

舌で歯を押すなどの癖があると、歯並びが悪くなることがあります。矯正治療で歯並びを整えようとしても、舌の癖が治らないと歯の移動が進まないことがあるのです。

矯正治療が終わっても、舌の癖によって再び歯並びが悪くなる可能性があるでしょう。矯正治療を受ける場合は、舌の癖は治すのが望ましいです。

ご自身で癖を治すように意識するとよいでしょう。トレーニングでの改善を勧められることもあります。

矯正装置が頻繁に外れる

ワイヤー矯正の場合、歯ぎしりや食いしばりの癖があると、装置が頻繁に外れることがあります。装置が外れると、歯科医院で装着し直すまで矯正治療が中断されるでしょう。

適切な矯正力がかからず歯が移動しないので、治療期間が長くなる可能性があります。装置が頻繁に外れる場合、より治療期間が長引くでしょう。

装置の装着時間を守れていない

マウスピース矯正の場合、マウスピースの装着時間を守れていないと、治療期間が長くなることがあります。

マウスピース矯正では、1日20時間以上マウスピースを装着することを前提に治療計画が立てられています。食事や歯磨きの時間以外は基本的に装着して過ごさなければなりません。

違和感があるからと頻繁に外す、食事の際に外してつけ忘れるなど、装着時間を守れていない場合は治療期間が長くなるでしょう。

定期的に通院していない

どのような方法でも、矯正治療中は定期的に通院する必要があります。特に、ワイヤー矯正の場合は1か月に1回程度通院してワイヤーの力の調整などを行わなければなりません。

スケジュールが合わないなどの理由で定期的に通院していないと、治療期間が長くなる可能性が高いです。指示されたタイミングで通院できるように、矯正治療を始める前にスケジュールを調整する必要があります。

矯正治療を計画どおりに終わらせるためには

矯正治療を計画どおりに終わらせるためのポイント

矯正治療をスムーズに終わらせるためには、患者様も協力することが大切です。

計画どおりに矯正治療を終わらせるためのポイントを解説します。

マウスピースの装着時間・交換時期を守る

マウスピース矯正の場合、マウスピースの装着時間・交換時期を守りましょう。

マウスピース矯正では1日20時間以上マウスピースを装着する必要があります。マウスピースは食事や歯磨きのときは取り外しますが、ほかの時間は基本的に装着していなければなりません。

また、マウスピースは決められた期間ごとに次の段階のマウスピースに交換する必要があります。同じマウスピースの装着を続けても、歯の移動は進みません。

装着時間・交換時期は必ず守ってください。

虫歯や歯周病を予防する

矯正治療の途中で虫歯や歯周病になると、虫歯や歯周病の治療を優先することが多いです。矯正治療は中断されるので、計画どおりに進まなくなるでしょう。

矯正治療を中断すると、歯がもとの位置に戻る後戻りが起こる場合があります。矯正治療前に必要な治療を完了させるのが一般的ですが、矯正治療が始まってからも虫歯や歯周病を予防しましょう。

毎日の歯磨きや歯科医院での定期的なクリーニングを徹底し、口内を清潔に保ってください。

トラブルがあった場合はすぐに連絡する

ワイヤー矯正の場合は装置の一部が外れるなどのトラブル、マウスピース矯正の場合はマウスピースの破損・変形などのトラブルが非常に起こりやすいです。

何らかのトラブルが起こった場合は、迅速に歯科医院に連絡して指示を仰ぎましょう。数日後に受診する予定であれば問題ないかもしれませんが、1週間〜1か月程度先の場合はトラブルが悪化する可能性があります。

計画どおりに治療が進まなくなるので、必ず歯科医院に連絡しましょう。ご自身で装置をつけ直すことや修理することも避けてください。

まとめ

歯列矯正をする女性

大人の矯正治療にかかる期間は、およそ1〜3年程度です。お口の状態や、矯正を行う範囲によって大きく変動するでしょう。

矯正治療が終わったあとは、歯の位置を固定するための保定期間が必要になります。保定期間は、矯正にかかった期間と同程度とする歯科医院が多いです。

装置の装着時間を守れない場合や、決められたスケジュールどおりに通院できない場合は、矯正期間が予定よりも延びることがあるので注意が必要です。 矯正治療にかかる期間は、治療計画を立てる段階である程度わかります。個人差が大きいので、計画の段階でしっかりと確認しましょう。